親子でスキンシップお風呂を楽しもう!

生活リズムを整えるためにも、大切にしたい入浴の習慣。でも、お風呂を嫌がる子は、少なくありません。ストレスなく入浴するためには、どのような工夫ができるのでしょうか?

〝お風呂は楽しい!〟と思える時間を積み重ねていきましょう

 子どもが嫌がることの多いお風呂。何度誘っても入ろうとしない時には、ママやパパもイライラしてしまいますよね。そこで今回は、お風呂に楽しく入るためのヒントを紹介します。
 まずは、子どもの様子をよく観察して、なぜ嫌がるのかという理由を探ってみましょう。たとえば、〝夢中になっている遊びを中断させられるのが嫌だ〟と感じていることもありますし、シャンプーや水が顔にかかって嫌な思いをしたことで、不安になっている子もいるかもしれません。
 理由があるのに、無理やり入浴させられるのでは、ますますお風呂が嫌いになってしまいます。子どもの気持ちに目を向けて、入浴に対しての不安を少しでも取り除いてあげられないかを考えてみましょう。
 加えて、お風呂タイムが、子どもにとって、楽しい時間になるような工夫ができるといいですね。「絶対に入浴させなきゃ」と力を入れるよりも、「ママ(パパ)と一緒にお風呂で遊ぼう」と誘ってみてはいかがでしょうか? 毎日の入浴が、親子で触れ合う素敵な時間になるといいですね。

子どもがお風呂に入りたがらない時には?

〝お風呂に入りたくない〟―その背景にある理由に目を向けて、対策を考えてみましょう。〝お風呂は楽しい!〟と子ども自身が感じられるようになれば、自分から入浴したいと言い出すかもしれません。

▶お風呂を怖がったり、不安に感じている様子なら?

⇒ 入浴環境を見直す

 まずは、快適に入浴ができる環境を整えましょう。シャンプーで嫌な思いをしたことがある子なら、シャンプーハットや目にしみにくい子ども用のシャンプーを使うなどしながら、徐々に慣らしていけるとよいですね。大人よりも体温が高い子どもは、暑がりなことも多く、熱めのお湯につかるのを嫌がることも。湯が適温かどうかも確認してみましょう。

▶他の遊びに夢中になっている 様子なら?

⇒ タイミングを子ども自身に決めさせる

 遊びを中断して、気持ちを切り替えるのは子どもにとっては難しいもの。そんな時は子ども自身に、お風呂に入るタイミングをゆだねてみてはいかがでしょうか。
「ママは、そろそろお風呂に入りたいんだけれども、○○ちゃんはいつ入りたい?」などと声がけし、「この遊びが終わったら」などと、子ども自身にタイミングを決めてもらいます。小さな子ならば、「今、入る? それとも、〇〇が終わってから入る?」などと、選択肢を与えてあげると、自分で決めやすくなります。時間に余裕が持てるよう、早めに声がけしてみましょう。

▶お風呂を面倒に感じている様子なら?

⇒ お風呂が楽しくなるような工夫をする

 楽しいことなら、自分からしたくなります。お風呂を楽しい時間だと認識できるように、関わり方を工夫していきましょう。どちらが早く服を脱げるか競争したり、お風呂用のおもちゃを用意したりして、親子で触れ合って遊ぶことを意識してもよいですね。次のページから紹介する、お風呂で楽しく過ごすためのアイデアも参考にしてください。

遊びを取り入れて、 楽しいお風呂タイムを

ぶくぶく変な声

湯船のお湯に口までつかり、声を出す。いつもと違う声に、子どもも大喜び!
※お湯を飲み込まないよう、注意しましょう

タオル風船

①タオルを湯面に広げて浮かべる。
②タオルの下に両手を入れて少し持ち上げ、タオルに空気を入れる。
③空気を閉じ込めたままタオルの両端を両手で握り、風船をつくる。

ヘアアレンジ

シャンプーの泡で髪の毛を立て、「ソフトクリーム」「つの」「タワー」など、おもしろい髪形に変身!

ペットボトルロケット

ふたを閉めたペットボトルの上部を下にして、浴槽の半分くらいまで沈め、手を離すと、勢いよくペットボトルが飛び出る。

※顔にぶつけないように、注意しましょう

楽しいお風呂 グッズをつくろう!

ウォールステッカー

水で貼りつくステッカーで、お風呂の壁を飾りましょう。

材料:手で貼れるラミネートフィルム、好きな絵や雑誌の切り抜き、はさみ

好きな絵や雑誌の切り抜きなどを、手で貼れるラミネートフィルムで挟んで、余白を1cm程度残して、絵の周りをカットする。
※手で貼れるラミネートフィルムは接着力が弱いものが多いので、十分に余白をあけて切るのがポイント。大事な絵などはコピーしたものを使いましょう

バスボム

お湯に入れると、シュワシュワと弾けて溶けるバスボム。形をつくる時に、プラスチック製などの小さなおもちゃを仕込んでおくと、サプライズも楽しめます。

材料(5cm大1個分):重曹大さじ2、クエン酸大さじ1、片栗粉大さじ1、水を入れた霧吹き、ボウル、ラップ、スプーン

①ボウルに重曹、クエン酸、片栗粉を入れて、スプーンでよく混ぜ合わせる。
②①に霧吹きで水を吹き入れながら、ひと吹きごとにしっかりと混ぜ合わせていく。

※水を一度に加えると発泡してしまうので、様子を見ながら少しずつ加えましょう

③②を手でぎゅっと握り、まとまるくらいの硬さになったら、茶巾絞りの要領でラップで包んで口を絞り、丸い形をつくる。形ができたらラップを外して、3時間ほど室内で乾燥させる。

水鉄砲

ペットボトルの側面を押すと、水が勢いよく飛び出します。

材料:ペットボトル(500ml)、曲がるストロー、カッター、きり

①ペットボトルのふたの中央に穴をあける。
※ふたの内側からカッターの刃を当てて、ふたをクルクルと回すと、簡単に穴を開けることができます

②①の穴がストローの直径とぴったり同じサイズになるように、きりで少しずつ穴を広げる。

③ペットボトルに水を入れて、ストローの曲がっていない方をふたに通し、曲がる方をペットボトルのなかに入れて、ふたを閉める。側面を押すと、水が勢いよく飛び出す。

体温変化のリズムと入浴

 体温は常に一定ではなく、1日のなかで変動しています。その差は0.5~0.7℃ほど。目が覚めると上がり始め、昼から夕方まで高く維持し、夜になると下がり始めます。体温が下がっている時は、眠気を感じやすく、入眠には最適なタイミングです。
 でも、せっかく下がった体温を、寝る前の熱いお風呂で上げてしまうと、身体は眠るよりも、起きることに適した状態になってしまいます。夜のお風呂は、38~40℃くらいの少しぬるめのお湯にゆっくりとつかるのがおすすめです。また、就寝1時間くらい前までには入浴を済ませると心地のよい眠りにつきやすくなります。


☆月刊誌『灯台』2019年5月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載