乳幼児がいる家庭の地震・防災対策

日本は世界有数の地震大国。いつどこで地震が起きてもおかしくはありません。日ごろから自然災害に備えて万全の対策をしておくことが大切です。

子どもの住空間の見直しと、緊急時の連絡方法や避難方法の確認を

 家の中で子どもが過ごす空間に、落ちてくるものや倒れてきそうなものはありませんか。テレビなどの電化製品はできるだけ低い位置に置いて専用器具で固定し、背の高い棚は突っ張り棒やL字型金具で壁にしっかり固定します。花瓶などのガラス製品は置かないほうが無難。寝室(特にベビーベッドの周り)には落下、転倒しやすいものは置かないようにしましょう。
 日ごろから「災害伝言ダイヤル」など、緊急時の連絡方法を家族で決めておき、事前に操作方法を確認しておくと安心です。幼稚園や保育園の緊急時の連絡方法や緊急避難場所も把握しておきましょう。また、子どもには名前や血液型、連絡先を書いたメモを携帯させましょう。
 地震の揺れを感じたり緊急地震速報を受信したら、まず子どもの安全を確認しましょう。子どもと向かい合わせになり、子どもの頭を自分のお腹のあたりに置き、子どものお尻を抱きかかえるようにして体全体に覆いかぶさります。子どもと自分の頭を守ることを意識します。このポーズは普段から練習しておくとよいでしょう。
 揺れがおさまったら避難経路の確保を。避難の際には、大人の両手が自由に動かせるタイプの抱っこひもがおすすめ。子どもの様子がいつでも確認できるように、おんぶよりも抱っこのほうがよいでしょう。


乳幼児のための非常用持ち出しリスト

 子どもに必要なものは月齢や年齢によって変わります。また、きょうだいがいるなど各家庭の状況によっても異なります。以下のリストを基に、ご家庭に合った非常用持ち出しリストを作成し、災害時に備えておきましょう。

<衣類>

チェックアイテム数の目安ポイント
 □肌着3枚半袖、長袖など季節ごとに入れ替えを忘れずに。
 □靴下3足寒い時期はレッグウォーマーもあると◎。
 □1足まだ歩けない子どもでも足の保護に役立ちます。
 □帽子1つ暑さ寒さ対策に加え、頭部の保護にも活躍。

<食料>

チェックアイテム数の目安ポイント消費期限
 □哺乳瓶1個プラスチック製か使い捨てタイプが便利。
 □哺乳瓶消毒剤10日分~携帯しやすいタブレットタイプがおすすめ。  年  月
 □粉ミルク10日分~キューブ、スティックタイプなどかさばらないものを。  年  月
 □ベビー用飲料10日分~ミルク作りに使える水やイオン水などを準備。  年  月
 □ベビーフード10日分~そのまま食べられるレトルトタイプの離乳食を。  年  月
 □お菓子適宜日持ちがよく子どもがお気に入りのものを。  年  月

<おむつ>

チェックアイテム数の目安ポイント
 □紙おむつ10日分~圧縮袋で圧縮してコンパクトに。
 □おしり拭き1個~詰め替え用のものを多めに。
 □おむつ用ビニール袋30枚~密封できるファスナータイプがおすすめ。

<その他>

チェックアイテム数の目安ポイント
 □手拭き用ウェットティッシュ1個~除菌ができるノンアルコールタイプがおすすめ。
 □ガーゼハンカチ5枚汗を拭くなどいろいろな場面で活躍します。
 □タオル(大・小)各1枚大きいタオルは防寒やおくるみ代わりに使えます。
 □スプーン2~3個小さいプラスチック製のものを。
 □爪切り1個子どもの顔や目の保護のためには必需。
 □体温計1個計測時間の短いタイプがおすすめ。
 □医薬品適宜子ども用の薬は常備しておきましょう。
 □冷却シート適宜暑い季節や発熱したときに活躍します。
 □使い捨てカイロ適宜体の保温だけでなく離乳食の温めにも。
 □スキンケア用品適宜赤ちゃん用の保湿クリームなど。
 □抱っこひも1個両手があくタイプで使い慣れたものを。
 □授乳ケープ1枚避難場所などで授乳するときにあると便利。
 □母子手帳 ― どんなときも常に携帯しておく。
 □健康保険証 ― どんなときも常に携帯しておく。
 □おもちゃ・絵本など適宜子どもがお気に入りのものを。
 □おしゃぶり1個普段使っていなくても寝かしつけに活躍することも。

☆月刊誌『灯台』2013年7月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載