親子で楽しむ春の草花遊び

日に日に日差しが強くなっていくなかで街中でも草木が芽生え、花が咲くのを見かけるようになってきました。好奇心旺盛な子どもたちと一緒に草花遊びを楽しんでください。

自然を身近に感じる遊び

 育児中のママは、子どもにいろいろな経験をさせてあげたいと思うもの。とりわけ、自分が子どものころにして楽しかったこと、よかったことは、そのまま子どもにも経験させてあげたくなります。草花で遊んだ記憶もその1つではないでしょうか。
 公園や川辺で見つけたシロツメクサで花冠を作ったり、草の茎で笛を作ったりした楽しい記憶があるママも多いのではないでしょうか。好奇心旺盛な子どもは、何でも知りたがり、見たがり、聞きたがり、様々な経験を通じて知識を得ます。
 また、自然と触れ合うことは感性を豊かにします。ぜひ毎日の遊びのなかで、身近な自然に触れる機会をつくってあげてください。子どもの目線で一緒にお散歩すれば、普段は素通りしていた公園や川の草花の前で足を止めることも多くなるでしょう。
 今回は草花遊びを紹介します。ぜひ親子で楽しんでください。


春に公園や川辺で見かける草花たち


■タンポポ

・咲いている場所
野原に限らず、街中の道路や公園の片隅など。
・特徴
街中で見られるタンポポのほとんどがセイヨウタンポポ。もともと日本に自生しているタンポポは都市化が進む今、自然が残っている場所でしか見られません。タンポポの茎はストローのように中が空洞になっているので、茎を使ったいろいろな遊びが楽しめます。

■シロツメクサ

・咲いている場所
野原に限らず、街中の道路や公園の片隅など。
・特徴
クローバーとも呼ばれ、街中でもあちこちで見かけることができます。茎の先に小さな葉が3枚ついていますが、まれに4枚ついている、「4つ葉のクローバー」があり、幸福を呼ぶといわれています。茎が長いので編んで遊ぶのに適しています。

■ツクシ・スギナ
・生えている場所
川の土手や野原など。やや湿った土によく生えています。
・特徴
ツクシはスギナの子です。早春に、地下茎から筆のような形をしたツクシが顔を出します。そしてツクシが枯れ始めると、同じ地下茎から今度はスギナが出てきます。

■ナズナ
・生えている場所
田畑や荒れ地、道ばたなど至る所に生えています。
・特徴
別名ぺんぺん草。4枚の白い花弁を持つ直径3mmほどの小さい花を多数つけています。高さは20~40cm。次々に花を咲かせ、茎の下のほうに実ができます。三味線のばちのような形で、ちぎれないように引くと、ひらひらとしたかんざしのようになり、耳元で振るとかわいい音が聞こえます。


春の草花で遊ぼう 

●タンポポの笛づくり

◯用意するもの:カッターナイフ
①茎を約3~5cmに切る。
②切り口の片方を指ではさんでつぶす。
③つぶした部分を口にくわえて吹く。

●ツクシのつなぎめ当てごっこ

①茎の上と下を引っぱって抜く。
②①をもとのように差し込む。
③どこをつないでいるかを当てて遊ぶ。

●シロツメクサの花冠

①花のついた茎を3~4本たばねる。
②茎のところへ1本加えてくるっと巻く。

③また茎のところに花を寄せて、1本加えてくるっと巻く。

④③を繰り返して長くする。

⑤長い花の束ができたら輪にして、茎で結わえる。はみ出した茎は輪の中に編み込む。

<column> 草花を触るときの注意点

近づいただけでもかぶれるって本当!?
 街中や川辺、低地の山で見かける草花の中には、触るとかぶれる危険なものもあります。ハゼノキ、ヤマハゼ、ヤマウルシなど。原因はウルシ科の木の樹液に含まれるウルシオールです。どの程度かぶれるかは人によって異なりますが、葉を触るだけなら大丈夫な場合から、近づいただけでもかぶれる場合もあります。ウルシやハゼとそれ以外の木を見分けるポイントは、羽状複葉であること。左右に葉が羽のように並んでいるものです。ウルシ以外にも羽状複葉の草木はたくさんありますが、わからない場合はなるべく近寄るのを避けたほうがいいでしょう。

☆月刊誌『灯台』2012年4月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載