動物園・水族館をもっともっと楽しもう

家族でのお出かけ先として人気の動物園・水族館。せっかく出あえた世界中の動物や海の生き物たちを、ただ〝見る〟だけではもったいない!「よーく見る」「触れる」体験で、より一層楽しみましょう。

「よーく見る」で楽しさ倍増!

 最近の動物園・水族館では、「行動展示」※や「触れ合いタイム」など、来場者に楽しんでもらうための取り組みが活発です。ウサギなどの小動物に触れるコーナーは、多くの動物園で設置されていますが、オリや水槽の形状、エサのやり方などが工夫され、大きなカバが泳ぐ様子やキリンがエサを食べる様子を間近で見ることができる動物園もあります。また、特別に時間を設け、イルカやアザラシに触れることができる水族館もあります。
 動物たちの姿を見たり、直接触れたりすることは、子どもの観察力や情緒を育むきっかけになるでしょう。今回は、子どもたちによい刺激となる「よーく見る」「触れる」体験を紹介します。ぜひ実践してみてください。

※ 「行動展示」とは、動物や海の生き物たちが自然の中で生活する様子に近い状態を見てもらう試みのこと。


形や色をよーく見よう 

 絵本やテレビで知っているつもりの動物でも、実物を見ることで気づくことがたくさんあります。

例)
・サイの角は頭ではなく顔についている
・ニホンザルの顔とお尻が赤いのは、大人だけ
・ペンギンは種類によってくちばしの長さが違う
 オリや水槽の前にある動物の特徴などが書かれたボードを参考に、親が子どもに動物を見るポイントを教えてあげるといいでしょう。

動きをよーく見よう 

 動物たちはいろいろな動きをします。その動きが何をしているところなのか、どうしてそういう動きをしているのか、じっくり観察してみましょう。

例)
・ゾウが耳をバタバタしているのは、暑いから
・アザラシの鼻の穴は、水の中ではぴたっと閉じ、水から出ると開いている
 不思議に思うこと、動きの理由がわからないものなど、飼育員に聞いてみると意外に初めて知ることがあります。


「触れる」体験でたくさんの発見が!

「イルカに触れる」「カバにエサをやる」「ウマに乗る」「カニをつかむ」など、動物園や水族館では、動物や海の生き物たちを知ってもらうために、実際に触れることができる特別な時間や場所を設けている場合があります。直接触れることで、手の感触はもちろん、臭いをかいだり、声を聞いたり、子どもたちはたくさんの発見をすることでしょう。
 どんな動物に、いつ触れられるのか、事前に調べて、ぜひ子どもたちに体験させてあげてください。

動物や海の生き物に触れてみよう 

 子どもたちは初めて触れる動物にどうやって触れていいか、またどのくらいの力加減で触れていいか、わからない場合があります。親が飼育員の説明をよく聞いて、しっかりサポートしてあげましょう。親子で一緒に触れ、感動を共有することはとても大切なことです。

・キリンのエサやりで……
 舌がとても長く、表面がざらざらしていることを発見。

・ゾウの体に触れて……
 ごつごつとして固い感触と、自由に動く鼻の動きにビックリ。

・アシカに触れて……
 一見ツルツルした肌に見え、実際は短い毛がたくさん生えていることを発見。

・ペンギンに触れて……
 海の生き物だけど、羽が生えているので、ふさふさした感触をしていることを発見。

・磯の生き物に触れて……
 フジツボやウニなどを触るとチクチクと痛かったり、タマキビガイなどツルツルしていることを発見。

☆月刊誌『灯台』2011年7月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載