こまめにさっぱりおうちでヘアカット

伸びてくると気になる、子どもの髪の毛。前髪やちょっとしたカットくらいは自宅でできたらよいと思いませんか?おうちでできるヘアカットの基本を紹介します。

スピーディーに済ますことが子どもの「おうちでヘアカット」のコツ

 美容院に行くほどではないけれども、伸びてくると気になる子どもの髪の毛。前髪を切ったり、毛先を揃えたり、ちょっとしたカットくらいは、自宅でできるとよいですよね。そこで今回は、自宅で簡単に子どものヘアカットができるコツを紹介します。
 一番のポイントは、スピーディーに仕上げること。子どもが動き回ってしまうと、うまく切るのが難しいので、お気に入りのテレビアニメやおもちゃ、絵本などで注意をそらして、子どもが集中できる10~15分程度の時間内でカットするようにしましょう。あまりに嫌がる場合には、「今日は前髪だけ」などと、数回に分けてもOK。手順にとらわれすぎると時間がかかってしまうので、少しくらい失敗しても、あまり気にしないで進めましょう。
 また、はさみは髪専用のものを必ず用意しましょう。工作用のものだと、刃の断面がギザギザしていて、髪の傷みや枝毛に繋がることがあるのでご注意を。すきばさみも用意して、切り揃えた後の髪をすくと、自然な仕上がりになりますよ。こまめな「おうちでヘアカット」で、かわいい子どもの表情を引き立ててあげましょう。

ヘアカットに必要な道具は!?

ヘアカットに必要な道具のほとんどは、100円ショップなどでも購入できます。はさみは、必ずヘアカット専用のものを用意しましょう!

①【ヘアカット用クロス】
ごみ袋に首が通る大きさの穴をあけて使用してもOK。

②【タオル】
切った髪が背中に入らないように、首周りをガード。顔についた髪を払うのに、もう1枚用意しておくと便利。
※初めにタオルを首に巻き、クロスを重ね合わせます。首の前面はタオルが少し出るようにクロスを巻くと、圧迫感がなくなります。

③【レジャーシート】
床に敷いておけば、掃除がラク。

【ヘアカット用はさみ】
危険防止のため、刃先の丸いものがおすすめ。

【すきばさみ】
髪の毛の量を調節する時に使用。

【くし】
髪の毛を逃さずにまっすぐに伸ばしてくれる、目が細かいものがおすすめ。

【ヘアクリップ】
ロングヘアの髪に必須。髪を小分けにして留める時に使用。

【粘着テープ】
衣服や床についた髪の毛を取るのに便利。

【霧吹き】
水を入れておき、カット前のクセや乾燥して乱れた髪を直すのに使用。

おうちでヘアカットの基本の〝き〟!

ヘアカット用はさみは正しく持とう
ヘアカット用はさみは、親指と薬指を穴に入れて持つのが基本。人差し指を柄に添えて手元を安定させましょう。

カットしていることを気にさせないようにしよう
好きなアニメを見せたり、お気に入りのおもちゃで遊ばせたりしながら、気をそらしましょう。飽きないうちに、スピーディーにカットするのも、カット嫌いにしないためのコツ。

髪はぬらさずに切るのがおすすめ
髪の毛は、ぬらすと長く見え、乾くと浮いて短く見えるので、カットに慣れていない場合は、乾いた状態で切ったほうが、短く切りすぎる失敗が少なくなります。ぬらしたほうが髪がまとまって切りやすい場合には、霧吹きなどを使用して、少量ずつ様子を見ながらぬらしていきましょう。

すきばさみを上手に使って、軽い仕上がりに
すきばさみを1本持っておくと、軽さを出したい時や自然な仕上がりにしたい時などに便利です。

ちょこっとだけ!簡単セルフカット

前髪だけや揃えるだけの、自宅でもできるちょっとしたヘアカット方法を紹介します。

前髪カットで、すっきり変身!

 前髪カットのポイントは、余計な髪を切らないようにすること。髪をしっかり分けて、少しずつ様子を見ながら切っていきましょう。

①前髪とそれ以外の髪を分ける
つむじを起点に、くしで髪を放射状にとかし、「黒目の端から端」を繋ぐ三角形の部分を残し、余計な髪をヘアクリップで留めます。

②前髪を上下に2分割して、上の毛束をヘアクリップで留める

③下の毛束から、切りたい長さに切る
毛束を持ち上げて床と平行になるようにくしで引き出して切ると、下ろした時に自然に段が入ります。1回で切らずに、長さを確認しながら少しずつ切りましょう。

④上の毛束を下ろして切る
留めていた上の毛束を同じようにくしで引き出してから、下の毛束の長さに合わせて切ります。軽さを出したい時には、左ページの【すきばさみの基本】を参考に、すきばさみですきましょう。

量を調節して軽やかに♪

▶ロングヘアの場合
長い髪の毛は、少量ずつの毛束に分けると切りやすくなります。

①後ろの髪を上下に分ける
量が多い時には、図のように髪を、上段、中段、下段の3段に分けましょう。

②下段から、髪の長さと量を調節して切る
中央からサイドの順に、長さを調節していきます。軽さを出したい時には、【すきばさみの基本】を参考に、すきばさみですきましょう。

③中段から上段へと、留めておいた髪を下ろしながら、長さと量を調節して切る
上段の髪は、根元を切ると、短い毛が飛び出しやすくなるので、毛先のみをすきましょう。

④上の【前髪カットで、すっきり変身!】を参考に、前髪の長さを整えて切る

▶ショートヘアの場合 
量を減らして、耳まわりとえり足を整えればすっきり!

①すきばさみで、後頭部の髪の毛をすいて量を減らす
【すきばさみの基本】を参考に、すきばさみを入れて、軽くします。髪の量が多い場合は髪の毛を上下に分けてクリップで留め、特に髪が密集している、図の斜線部分の量を意識して減らしましょう。

②耳まわりやえり足は手を添えながら切る
皮膚にはさみが当たらないように、生え際に沿って手を添え、指の上でカットします。

③仕上げに全体の長さを揃える
前髪や毛束が飛び出しているところなどに注意しながら、全体の長さを整えていきましょう。

◆すきばさみの基本

 すきばさみは、毛束を少量取ってしっかりとねじってから、毛の中間から毛先の2~3ヵ所にはさみを入れて使用します。最後まで刃を閉じずに、ちょっとずつ切るのが、自然できれいな仕上がりのコツ。初めて使う時には、毛先から1~2cmの部分だけをすいて、様子を見るとよいでしょう。

危険!子どもは急に頭を動かすことがあります!
 はさみの刃が当たらないように、一度切るたびに、刃の先を子どもの顔から遠ざけるようにしながら、切っていきましょう。耳まわりやえり足は特に注意!

☆月刊誌『灯台』2019年7月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載