数を理解できるようになる数遊び

階段を上りながら「1、2、3・・・」と数えると、子どもは意味がわからなくても、すぐにまねをして10まで言えるようになります。しかしそれは、数を理解できているとは限りません。そこで今回は、「数」の意味と「数える」行為が身につく数遊びを紹介します。

数を「言える」のと、数を「数えられる」のとは別


 記憶力が発達してくる3歳くらいになると、10まで数を言える子どもは珍しくなくなります。しかし、たとえ100まで言えたとしても、数を丸暗記しただけで、数の意味を理解できているとは限りません。
 最近の小学校では、いきなり10進法を使って授業が進められる場合が多いので、就学前にはある程度、数の知識を身につけておきたいものです。10までの数でよいので、数字の順番や、数えたときの最後の数が全体の数を表していること、「10までいったらその次はまた繰り返すという10進法の規則性」を理解しておくと、100や1000でも、数を応用していくことができるようになるでしょう。
 数を理解させるには、日ごろから子どもに数を身近なものと意識づけるとよいでしょう。そのためには、数遊びを積極的に取り入れることをおすすめします。

「数遊び卵ケース」を作ろう 


■用意するもの
卵の10個入りパック/フェルトペン/のりまたはセロハンテープ/はさみ/3×3㎝サイズの紙
・・・白色と赤色をそれぞれ5枚
※色は異なる2色なら何色でもOK

■作り方
①白色の紙に1から5までの数字を、赤色の紙に6~10までの数字を書きます。
②卵ケースのフタを切り取り、横1列に①の白色の紙を、もう1列に赤色の紙を貼ります。

【数遊びにトライ!】

※上記で作った数遊び卵ケースで遊ぼう。

●1から10まで数えよう

①おはじきを10個用意します。
※ビー玉やドングリなど、卵ケースに入る大きさのものなら何でもOK。
②おはじきを卵ケースの数字の順に、数を言いながら入れていきます。
※慣れたら、卵ケースをもう1つ用意して11~20の数字を貼って、数を増やすといいでしょう。10進法を教えるのに役立ちます。

●全部で何個?

①ママが、卵ケースの数字順におはじきを数個入れます。
②「おはじきは全部で何個?」とたずね、答えさせます。

●どっちが多い? 少ない?

①卵ケースの白色の紙のほうにおはじきを5個、赤色の紙のほうにおはじきを1個入れます。
②白色の紙と赤色の紙の列を見比べさせて、「白色と赤色、どっちのおはじきが多い?」とたずねて、多いほうを選ばせます。

≪column≫  割り算にチャレンジ

 上記の遊びに慣れたら、今度は、10個のおはじきを2人分に分けさせるなど、割り算を学ばせてみましょう。

☆月刊誌『灯台』2013年2月号「ヤング・ミセス・プラザ」より転載